たゆたう

愛を叫んだり考えたり悩んだり、のあいだでたゆたうように生きている

KOBUKURO LIVE TOUR 2015 "奇跡" 全曲感想

※この記事はprivatterからの転載です。

とても長い。そして細かい。

 

奇跡
これは1曲目だろうなーとひそかに予想してた。でもライブで聴くとその予想通り感を遥かに上回る歌だった。疾走感あふれるカラフルな感じの曲調が音源以上に楽しかったし、照明もわくわくする感じで一気にテンション上がった。落ちサビの黒田さんソロがすごく力強かったのが印象的。ファイナルではこの曲のどこかで黒田さんが指さしてたんだけど、それがちょうど自分の方向ですごくどきどきした。ただ、ときめきすぎて不覚にもどの部分か覚えてないというね…。

 

Summer rain
初ワイパー!奇跡と一転してブルー系に染まった照明がきらきらしててすごく綺麗だった。小渕さんソロ、城ホ1日目はいつもと同じバージョンだったけど、2日目とファイナルはアレンジされてて、どっちも聴けてお得~ってにやにやした。個人的には普通のバージョンの方が好きだけど、アレンジされた方も色気が半端なかったから大好きです。浜辺のフェアリーで相変わらずときめいてたな。

 


イントロに聞き覚えがなかったから何の曲がくるのかな、ってわくわくしてたら、「そんなに遠い目をして~」が突然始まってうわあああ!ってなった。いつもわたしの背中を押してくれた、コブクロでいちばん好きな曲。どうしてだろう泣いてた。笑
コールアンドレスポンス後の黒田さんの「そんな時は僕のところへ~」のアレンジが好き。

 

今、咲き誇る花たちよ
これも受験期によく聴いて励まされてた大切な曲。前のツアーでも聴いたから予想外だった。強さも優しさも持ち合わせてて、さらに華やかな雰囲気がやっぱり好きだなあと再確認した。今回追加されてた、普通の後奏に入る前のストリングスのメロディ、天に舞い上がる花が見えるようですごくよかった。聴いててわくわくしたしこっちの方が好き!って直感的に感じた気がする。

 

願いの詩
深い青と夕暮れ時のような赤っぽいオレンジの照明がすごく曲に合ってたし、コントラストが綺麗だった。ああ夏の終わりだ、って自然に思えたなー。正直今まであんまり聴かなかった曲だけど、生で聴くとやっぱり違ったし、新しい魅力が見つけられた気がする。ちょっと切ないけど力強くて、「愛する人に疑いなき祈りを」とか、合間合間に優しさも見える曲だなって思った。でもこの曲の個人的なツボは、何よりも「ある朝飛び出してみたけれどもう飛べなくて」のあとのよっしーさんのピアノ。

 

信呼吸
これは手拍子するやつか!?しないやつか!?って3公演全部で迷った曲。笑(果たしてどちらが正解だったのか……手拍子する曲だと思ってたけど黒田さんあんまり煽ってなかったし……??)
照明は黄緑っぽい感じだったかな?あんまり覚えてないけどとにかく爽やかで素敵だった。
二人の歌声がとてつもなく優しくてときめきの風が吹きまくりでした。次にこれを歌うことがあれば黒田さんにはぜひスタンドマイクで歌ってほしい。死ぬ自信がある。

 

永遠にともに
イントロを聴いたときの衝撃がすごかった。まさかこの曲が来るとは! あの吊り下がってる照明(正式名称わからない)が指輪みたいに光ってたのが印象的。信呼吸のカップル結婚したのかな、って思いながら聴くとなんとなく感慨深かった。(?)
たぶんこの曲がいちばん二人の歌声だけに純粋に浸った曲だと思う。うまく言えないけど、バンドよりもストリングスよりも二人の優しい歌声がいちばんよく響いてきた。
「偶然という名の運命~」あたり、照明の効果もあってすごくドラマチックになってて引き込まれた。

 

hana
この曲はPVを1回か2回見たっきりでそのままほとんど聴かなかったので、じっくり聴くのはライブが初めてでした。
わたしのイメージする「赤」はわりとアグレッシブで激しいイメージだけど、この曲の「赤」は暖かくてやわらかい色調だなと思った。それにしても赤っていう色から録音のランプを想像した小渕さんの発想には脱帽の一言に尽きます。
小渕さんは赤から血の色を連想したって言ってたけど、「君が何度も何度もくれた優しさ 時が流れ流れても赤く染まったまま」っていう歌詞はまさに「血の赤」を表してるのかなと思った。誰かがくれた優しさが血となり肉となって今の自分を作ってる、ってことかなと。今の自分に残ってる、って点からは小渕さんが言ってた「録音」も連想できるかな。直接的ではないけど誰かへの感謝にあふれた詞だと思った。
あと、なぜかはわからないけど黒田さんの「遠く遠くてもやってくる 生まれたての風を連れて」の歌いかたとメロディがとてつもなく好き。「遠く」「遠くても」の間のブレスのせいかな…?

 

水面の蝶
まさかこれが来るとは!っていちばん強く思った曲。これも今まであんまり聴き込んだりはしてなかったけど、もうとてつもなくかっこよかった。イントロで焦らして焦らしてばーんと「羽の折れた蝶が~」ってくる感じほんと痺れた。バンドの迫力が全体的にすごかったけど、特に小田原さんのドラムはものすごく効いてたなあ。何よりかっこよかったのはあの照明。Aメロのドラムに合わせてばっ!ばっ!って照明がついたり消えたりするの最高だった(語彙力)。わたしの中ではこのツアーのベストオブ照明でした。「この道の終わりで~」のところの黒田さんがとにかくすごくてぞくぞくした。小渕さんのハモりもひたすらかっこよくて、もうこれで完全に水面の蝶の魅力に目覚めました。

 

Twilight
ビジョンに映ってた夕暮れの光景がささらさやっぽくて、映画を思い出してうるっときた。サビの黒田さんは圧巻だったし、落ちサビでは小渕さんの歌声がすごく切なくて胸が締め付けられた。イントロ~Aメロは優しくてほのぼのした曲調と歌詞なのに、「君も気付いてる」あたりからサビにかけては悲しく叫んでる感じになるの、「君」との想い出をたどってるうちにどんどん感情が高ぶってきて「君」が恋しくなってくる心情がイメージできる。気がする。

 

遠くで…
小渕さんが黒いギターとハープ持って話してたときがいちばんうるっときたかな。曲説からも歌からも、たったひとりに向けて書かれた、愛情あふれる曲だってことがすごく伝わってきた。このときの二人の歌声はこのツアーでもトップクラスの優しさだったと思う。
最後のストリングスのアレンジ、特にチェロが綺麗でよかった。あと小さなライトが瞬きながら星みたいに上っていく演出、あれはずるい。あの演出見ながら「天国で見ていてくれる」って聴くとものすごく泣けます。

 


轍や水面の蝶と同じく、イントロでなにこれ?ってなって、歌い出しでぐっと掴まれた。なんとなく歌うような気がしてたけど、やっぱり実際に聴けるってわかった瞬間はすごく嬉しかったな。これがコブクロのはじまりの歌なんだとか、いつだかわからないけど「知らない土地で何か歌うときに僕と黒田が必ず選ぶのは桜」みたいに小渕さんが言ってたなあとか、武道館で黒田さんが泣いてたなとかいろんなエピソードを思い出しながら聴くと感慨深かった。そして最後の最後で生声アカペラ……夢のようでした。桜は生で聴いたら絶対泣くと思ってたけど、もう何が何だかわからないくらい心を動かされて、二人の歌声に浸りすぎて、ただただ口をぽかーんと開けて聴いてた。これも数えきれないくらいの人たちを惹き付けたこの曲の不思議な力だったのかもしれない。

 

DOOR
桜の感動が冷めきってないところにきた小田原さんのドラムで一気に夢から目が覚める感じだった。「開くべきドアなんて自分で決めるのさ」のあたりはもう音源とは比べものにならないくらい黒田さんの歌声が力強くて熱くて、そこに被さる小渕さんのハモりも負けないくらい力がこもってて、さらにバンドとストリングス、特に小田原さんのドラムが加わって、鳥肌が立つほど感動した。誰かがTwitterで「火花を散らして戦ってるよう」みたいなことを言ってたけどまさにその通り。出来上がったものをはいどうぞ、ってわたしたちに見せるんじゃなく、まだまだいける!って歌いながら曲を完成にもっていく感じだった気がする。歌いながら皆が他のメンバーからそれぞれ刺激をもらいつつ自分を高めて、曲の魅力を最大限に引き出そうとしてるような印象をすごく強く受けた。全身を折り曲げて全部絞り出すくらい吠えてる黒田さんの姿が去年のツアーのあの太みたいで、それも思い出してまた鳥肌が立った。

 

NO PAIN, NO GAIN
ずっと尊敬してきた先輩である布袋さんと一緒に作った曲だなんてまさに奇跡。しかもそれを布袋さんのギターの音色で聴けるなんて。やっぱりコブクロの曲とは違う良さがあった。かっこよかった。部分部分で全然曲調が違って、いろんなコブクロの歌声の魅力が感じられました。あと、「No pain, no gain!」で指突き上げるの、ファイナルでまわりの人が何人かやってたから真似したらめちゃくちゃ楽しかった!すごく印象に残ったし早く音源出てほしいな。

 

風になりたい
何と言っても「大きな帆を立てて~」のとこの黒田さんの声の優しさが半端じゃなかった。あと、その部分が終わって肩にかけてたタオルを手に持ちかえる黒田さんにもなぜかときめいた。小渕さんはホイッスルも太鼓もちゃっかりこなしちゃってて、ほんと器用だなーって感動。タンバリンとか持ってる寛雄さんやストリングスもかわいかったし新鮮だった。
生でカバー曲聴くのは初めてだったけど思ってた以上に楽しかった。明るい曲調で、さらに知ってる曲だったっていうのもあるかもしれないけど。小渕さんが「THE BOOMさんに最大のリスペクトを込めて」って言ってたけど、そのとおり敬意と愛情にあふれた一曲でした。こうしてコブクロが歌うことで原曲の良さも広まっていくといいなあ、って思った。

 

42.195km
自分にとっての初日の城ホ1日目、ライブ前に友達とアメ村で甲賀流のたこ焼きもアイスドッグもしっかり食べてきてたので、アメ村の映像が出た瞬間友達とぎゃーっ!!って思いっきり騒いだ(笑)大阪城もライブ前に見てたし、ほな行ってくるで大阪城~!がなんだか嬉しかったな ー。
小渕さんの客席マラソンコーナー、ファイナルはアリーナの通路から1列挟んだとこに座ってたから、小渕さんがほんとにすぐ目の前を駆け抜けていって嬉しかった…!ただ、小渕さんに必死に触りにいく(むしろ掴みにいく、抱きつきにいくレベル)の人多すぎて怖かったな。小渕さんからハイタッチしてくれてたならいいけど、そういうわけでもなかったし、危ないから程々にしてほしいと思った。ライブ中唯一残念だったのがこれ。

 

サヨナラHERO
「信じたい ちっぽけな奇跡」のところでスクリーンに「奇跡」の文字が映ってたの、ファイナルでようやく気づいた。遅い(笑)ちっぽけな奇跡って言葉、小渕さんが最初のMCで言ってた「地球を救うたったひとりのヒーローとか、そういう大きなことばっかりが奇跡なんじゃない」みたいな話に対応してるなあってちょっと感動した。「奇跡」ツアーにぴったりの一曲だと思う。
いつ聴いてもあのイントロのメロディが大好きだし、小渕さんのイントロでの「ういぇーーーーい!」とか、ラストサビの「うぉーーーぅ」とか、シャウトが多いのもテンション上がる楽しい曲。
城ホは両日ともスタンド後方だったから銀テープがきらきら宙を舞ってるのがすごく綺麗で感動したし、ファイナルではしっかり取れてほんとにほんとに嬉しかった!

 

memory
イントロでテンポの速さにびっくりして、思わず「これジャンピングついていけるかなあ」って考えてしまった。WBTのDVDで知ってからずっと大好きな曲だったから生で聴けてものすごく興奮した!キー低めの黒田さんの出だしに被さるように小渕さんの伸びやかなBメロがきて、サビ、二番と進んで、小渕さん落ちサビ、ラストサビっていう構成がすごく好きだし、「永遠の夢を見る」のところのメロディとか、最後の「青い記憶は今も」で高くなるアレンジとか、個人的にはときめきポイントがものすごく多い。あと、ジャンピングなんかもしてとにかく盛り上がる明るい曲調なのに歌詞がちょっと切ない青春を描いてるところも好き。
それにしてもジャンピング楽しすぎた。特にファイナルでは本気でジャンプしすぎて、曲が終わったら汗だくになってたぐらいひたすら暑かった。でも終わったあとの充実感はすごかったなあ。

 

星が綺麗な夜でした
イントロのギターの音を聴いた瞬間、不思議と「あ、星空だ」って気持ちになった。深いブルーの中でライトがきらきら瞬いてる照明も星空の中みたいで、アレンジも照明も本当に曲に合ってたと思う。さらにスクリーンに映る歌詞が小渕さんの字だったのもあって、すごくじーんときた。
Twitterで何度も言ったけど、とにかく小渕さんの曲説の「一緒にあの日の星空を見に行きましょう」っていう言葉がもう好きで好きでたまらなかった。「そのときの星空を想像しながら聴いてください」とか、ましてや「そのときの僕の気持ちを想像して聴いてください」みたいな聴き手を第三者的に扱う言い方じゃなくて、「一緒に見に行きましょう」って言ってくれたからこそあんなに心にしみて、ああ今星空の下にいる、って歌を聴きながら強く思えたのかな。って思う。

 

ココロの羽
メロディも歌詞も優しくてあったかいし、なにより会場の雰囲気があったかくて、思わず涙が出てきた。ファイナルでは周りの人たちみんな通路を挟んで隣の人とも手を繋いでて、それを見て号泣したなあ。見渡すとみんな手を繋いで振ってて、それが本当に羽ばたいているように見えて、それでまた泣いた。
去年のあの太もパワーあふれる曲だったけど、それとはまた方向性の違うパワーをたくさんもらえた気がする 。去年は最後の最後で見せつけられた全力の歌に圧倒されて身震いして終わるアンコール、今年は幸せであったかい一体感で終わるアンコール、って感じかな。
「どんなに時間が経っても 離れ離れはやっぱり寂しくて」っていうフレーズ、まさにライブがないときのコブクロに対する気持ちにぴったりで、だけど客席のみんなが作り出す大きな羽を見てると、いつかまた会える、それまで頑張ろう、って自然と前向きな気持ちになる曲だった。

 

まとめ
どの曲にもそれぞれ違う物語があり、メッセージがあって、だから違った魅力に溢れていて、まるで「奇跡」のあのハートのロゴマークのようにカラフルで色鮮やかな選曲だと思った。
遠くで、風になりたい、NO PAIN~、サヨナラHERO、星が綺麗な夜でした、と家族や先輩への感謝と敬意を表現した曲が多かったのも印象的。まるで"コブクロ"を今まで育ててきたすべての人たちと一緒にステージに上がってるみたいだった。そんな風にまわりの人への感謝と敬意をいつでも忘れずにはっきりと言葉にしているコブクロが好きだし、尊敬できる部分のひとつだなって改めて気づかされた。コブクロのライブは自分だけが盛り上がって楽しむだけじゃなく、自分のまわりにいてくれる大切な人たちのことも思い出しながら、その人たちと寄り添っているような気分で楽しめるライブだと思ってるんだけど、二人が、そして二人の作った曲がいつも感謝と尊敬の気持ちを思い出させてくれるから、そう感じられるのかなと思った。


(2015/09/09公開)
(2015/09/30追記)